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石川雄洋の掴んだもの

 時々、自分の幸運とは何かと悩むときがある。仕事をしても給料は上がらないし周りから出会いをせかされる。人間関係でトラブルは起きる…自分将来は大丈夫だろうかという不安さえもいろいろ頭を抱える時があった。そんな時石川雄洋の姿が自分のヒントになるだろうと2019年4月29日のあの10連敗を止めた試合後のヒーローインタビューの動画をネットで見続けていた。

 

 個人的に石川雄洋は選手としては不器用なタイプだと思っている。よく人一倍他の選手より努力をするといわれているがテレビ中継に映る石川雄洋は内野の守備はおぼつかないし、打てなかったらすねるような顔も垣間見える。その不器用というものは本人も自覚しているのは理解していると思う。2013年彼自身の27歳の誕生日を迎えたヒーローインタビューで「優等生になりたい」という発言も本心なのだろう。実際キャプテンをやっての1、2年目は指示されたことについて言い訳するような発言も「ダグアウトの向こう」に残されている。中畑監督に2軍行きを通告された後に中畑監督に反感する部分も見てると彼の不器用さが直に出ていると感じた。

 ただ本人のチームを鼓舞するプレーは選手もファンもぐっと惹かれるものがあった。2012年8月の左手を出血しながらのバントも2016年の10月広島でのクライマックスシリーズファイナル第3戦目の8回裏に手術した腕でファールフライをフェンスにぶつかりながらとるといった彼なりの闘志を応援した。

 しかし、彼の試合出場は年々とともに減っていく。2018年は41試合と2014年の自身最多出場の138試合の3分の1以下になっていった。2018年の契約更改後の「1回1回大事にしてやっていきたい」が何か彼の中でよぎったのかもしれない。

 

 そしてあの日のホームランとヒーローインタビューの動画を見返す。インタビュー内容を聞くと「前のみんなもつないでくれた」や「後ろにつなごうと」すらすら出ていた。石川雄洋は自分のプレーで影響与える立場から自分が周りの選手のために気持ちやプレーを共有していく立場になったと推測している。その3安打目が8回表巨人宮国からのホームランなのかもしれない。もちろん彼がメインで出た時のプレーもチームのためだというのも分かる。ただ今回は自分はサブで徹していく意識が見えた。

 不器用でも置かれた所で何が周りのために動けるか、それがつながったときに幸運が見える。幸運とは置かれているものではない。周りに与え与えられて幸運を掴むものだと石川雄洋が教えてくれたのである。